漆喰の外壁、10年後はどうなる?一級建築士が正直に語る本当の話

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漆喰の外壁、10年後はどうなる?一級建築士が正直に語る本当の話

2026/04/27

昨日、育苗していたきゅうり・ミニトマト・ししとうの苗を、畑に植えました。これからナスとピーマンも植える予定です。

小さな苗が、これから雨と土と時間を吸って、ゆっくり夏に向けて実をつけていきます。

家も同じだなぁと思いました。建てた瞬間がゴールではなく、年月をかけて育てていくもの。漆喰の外壁も、まさにそうです。

「漆喰の外壁って、10年経ったらどうなるの?」
これは、家づくりを検討されている方からよくいただく質問です。

今日は、施主目線も建築士目線も両方ふくめて、正直にお話しします。


結論:白いから目立つだけ。後悔の声はゼロです

先に結論をお伝えします。

漆喰の外壁は、10年経つと汚れが目立ってきます。これは正直に認めます。

ただし、誤解しないでいただきたいのは、外壁が汚れるのは漆喰に限った話ではないということです。サイディングもタイルもモルタルも、外気にさらされている以上、年月とともに必ず汚れます。漆喰の場合は「白いから汚れが目立つ」という側面が大きいのです。

それでも、私がこれまで関わってきたお客様で、「漆喰やめておけばよかった」と言った方はひとりもいません。なぜなら、漆喰の本当の価値は、外壁の見た目ではなく、もっと別のところにあるからです。

記事の最後で「私が本当に伝えたいこと」をお話しします。まずは、外壁の10年後の実際から見ていきましょう。


漆喰外壁の10年後、本当のところを白状します

1. ヘアクラック(毛細ひび割れ)は出ます

漆喰は乾いた後に弾力性がほとんどない素材です。地震や寒暖差で建物がわずかに動くと、表面に細い線のようなひびが出ます。これを「ヘアクラック」と呼びます。

ただし、これは構造上の問題ではなく、表面だけのもの。雨漏りや劣化につながるものではありません。気になる場合は部分補修できます。

2. 北側はコケ・汚れが目立ちます

日が当たりにくい北側は、湿気がたまりやすくコケや黒ずみが出ます。これはサイディングでもモルタルでも同じですが、白い漆喰は色のコントラストで余計に目立ってしまいます。

3. 全体的にくすんできます

新築時の真っ白から、5年・10年と経つと少しずつ落ち着いた色味に変わっていきます。これを「経年変化」と捉えるか「劣化」と捉えるかで、印象が大きく変わります。


「漆喰やめておけば」の声がゼロな理由

事前に「汚れますよ」と必ずお伝えしている

私が漆喰外壁をご提案するときは、必ず最初にこうお伝えしています。

「漆喰は汚れます。新築時の真っ白がずっと続くわけではありません。」

この一言を最初に伝えるかどうかで、5年後・10年後の満足度がまったく変わります。

期待値を揃えると満足度は高くなる

人が「後悔する」のは、期待していた状態と現実がズレたとき。「ずっと真っ白のはずが、こんなに汚れるなんて」となると後悔につながります。

逆に「汚れる前提」で漆喰を選んだ方は、汚れてもショックを受けません。むしろ「経年で味が出てきたね」と楽しんでくださる方がほとんどです。


5年前から使っている「漆喰コーティング剤」の効果

「汚れる」と正直に言いつつ、実は当社では5年ほど前から、漆喰の上に専用のコーティング剤を施工しています。これにより、汚れの付着が大幅に減りました。

自浄作用で、雨が降ると汚れが流れ落ちる

このコーティング剤の最大の特徴は「自浄作用」です。表面についた汚れを、雨が降るたびに洗い流してくれる機能があります。

普通の漆喰だと、汚れがそのまま表面に残ってしまいますが、コーティングを施した漆喰は、雨が降れば自然にきれいになっていきます。手入れの手間がぐっと減るのが大きなメリットです。

従来の漆喰:5年で汚れが目立ち始める

コーティングなしの漆喰は、5年も経つと北側を中心に汚れが目立ってきます。これは仕方のないことでした。

コーティング後:5年経過時点でほぼ目立たない

コーティング剤を導入してから5年が経った物件を見ると、汚れがほとんど目立っていません。雨で自然に洗い流されているからです。

耐久15年は業者談、実証はこれから

コーティング剤のメーカーは「15年は持つ」と言っていますが、当社で施工してまだ5年です。15年経った実例はまだ見ていないので、ここは正直に「これからの検証」とお伝えしています。


10年メンテナンスの費用、リアルな数字

全面塗り替えはこれまで一度もありません

これは大事なポイントです。当社で施工した漆喰外壁で、これまで「全面塗り替え」が必要になった物件はゼロ件です。

ネット上では「漆喰は10年で塗り替え100万円」といった情報も見ますが、私の経験ではそこまで大規模なメンテは必要になっていません。

洗浄+木部塗装の実例:約88万円

2024年2月に、ある物件で外壁の高圧洗浄と木部の塗装を行いました。費用は約88万円。このときも漆喰の塗り替えはしていません。洗浄だけで十分きれいになりました。

DIYで数千円の部分補修も可能

小さなヘアクラックや汚れは、施主ご自身でメラミンスポンジや市販の漆喰補修材で対応できます。費用は数千円から。これは漆喰の大きなメリットのひとつです。


本当に伝えたいのは「内部の漆喰」のすごさです

ここまで外壁の話をしてきましたが、私が一番お伝えしたいのは「内部漆喰」のことです。

15年経っても新築時とほぼ変わらない

私が15年前に建てた家を訪ねたとき、内部の漆喰の壁は新築時とほとんど変わっていませんでした。色味も、質感も、ほぼそのまま。これは本当に驚きです。

施主の声:「空気感が違う」

漆喰の家にお住まいのお客様から一番よく聞く言葉は「空気感が違う」です。

漆喰は呼吸する素材で、湿気を吸ったり吐いたりしてくれます。だから室内の空気がいつも穏やかで、夏のジメジメも、冬の乾燥も、和らぎます。これは住んでみないと分からない感覚です。

ビニールクロスとの差は、10年経つと一目瞭然

一般的な家の内壁はビニールクロスです。ビニールクロスは10年も経つと、剥がれ、黄ばみ、台所まわりの油汚れ、結露によるカビなどが必ず出てきます。

そして10年〜15年で全面張り替え。費用は数十万円〜100万円以上かかります。

漆喰の場合は、部分補修だけで済むケースがほとんど。長い目で見ると、メンテナンスコストはむしろ安く済みます。


漆喰外壁のメリット5つ・デメリット5つ

メリット

  • 呼吸する素材で、内部の湿度を整えてくれる
  • 不燃材なので火災に強い
  • 経年変化が「味」になる(飽きが来ない)
  • 部分補修ができるので、長期的にはメンテ費用が安い
  • 化学物質を含まないので、アレルギーや化学物質過敏症の方にも安心

デメリット

  • 表面が汚れやすい(特に北側)
  • ヘアクラックが出やすい
  • 初期費用は窯業系サイディングより高い
  • 施工できる左官職人が減っている
  • 補修時に色合いが新旧で違って見えることがある


30年後はまだ未確認、だから正直に言います

「30年経った漆喰外壁はどうなりますか?」と聞かれることがあります。

正直にお答えすると、当社で施工した物件で、30年経った漆喰外壁の実例はまだありません。一番古い物件で15年です。

ですが、内部の漆喰が15年経ってもほぼ変わらないことを見ると、外壁も20年・30年と長く付き合えると考えています。これは時間が証明してくれることなので、また数年後にこのブログで続報をお伝えします。


まとめ:弊社モデルハウスは10年以上経った漆喰、ぜひご覧ください

漆喰の外壁は、10年経つと多少は汚れが目立ちます。でも、それは外壁素材すべてに言えること。「汚れる前提」で選んでいただくと、後悔はしません。

そして本当の価値は、内部の漆喰にあります。15年経ってもほぼ変わらない壁、呼吸する空気感、長期的に安いメンテコスト。これらは、写真や数字では伝えきれません。

畑の野菜が、雨と土と時間を吸ってゆっくり実をつけるように、漆喰の家もゆっくり育っていきます。その「育っていく家」を、ぜひ一度ご覧ください。

弊社のモデルハウスは、外壁も内壁もすべて漆喰仕上げで、すでに10年以上が経っています。10年経った漆喰がどんな表情をしているのか、どんな空気感なのか、ご自分の目と肌で確かめていただけます。

「ネットの情報だけでは決めきれない」という方こそ、ぜひ一度足を運んでみてください。


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