新築かリノベか迷った私たちが、「記憶を残すリノベーション」を選んだ理由

メルマガ登録

ブログ

新築か中古リノベか迷った私たちが、「記憶を残すリノベーション」を選んだ理由

2025/11/25

実家の古い家を壊すか、直すか。子どもの記憶を優先してリノベを選んだ話

 

「そろそろ、この家どうする?」

30〜40代になって、実家の古民家や築古の家に住んでいると、
一度はそんな話題が出てくるのではないでしょうか。

・このまま手を入れながら住み続けるか

・思い切って新築に建て替えるのか

・それとも、骨組みを活かしてリノベーションするのか

今日は、同じように迷っている人に向けて、
私たち家族が「新築ではなく、記憶を残すリノベーションを選んだ理由」を、
実際の暮らしのエピソードと一緒にお話しします。

1. 「壊して建て替えるか、残して直すか」という悩み

 

私たちは、実家のすぐ横に建っていた一軒の中古住宅を購入し、子育てをしてきました。
母がひとりで暮らしていたこともあり、「すぐそばに住んでいられる安心感」はとても大きかったです。

最初にその家を見に行ったときの印象は、正直に言えば…

・暗い

・古い

決して「ひと目惚れの家」ではありませんでした。

 

それでも、2階の窓から遠くの海が細く眺められたことが、どこか心に残りました。
大きなパノラマではないけれど、ふっと抜けるようなあの景色を見て、「ここで夕日を眺めながらビールを飲めたら、きっと気持ちいいだろうな」

そんなささやかなイメージが湧いてきたのを覚えています。

一方で、頭の片隅にはいつも「新築」という選択肢もありました。

・どうせお金をかけるなら、最初から使い勝手のいい間取りにしたい

・狭い敷地でも、床下収納や3人分の子ども部屋をきれいにレイアウトしたい

・広めの主寝室もとって、無駄のないプランにしたい

設計的に考えれば、新築のほうが“正解”に近い気もしていました。

 

それでもどうしても踏み切れなかったのは、 この家に、子どもたちのいろいろな記憶が刻まれていたからです。

2. DIYでつないだ十数年と、家の“限界サイン”

 

中古住宅を購入してからの十数年、私たちはDIYでこの家をつないできました。

・クロスの張り替え

・フローリングの張り替え

・内部の塗装

できるだけ費用を抑えるために、友人にも手伝ってもらいながら、コツコツと手を入れていきました。

仕事をしながらだったので、作業は基本的に休日のみ。
平日の疲れが残る身体で、妻とクロスを貼ったり、塗装を夜遅くまで張り続けたり…。正直、かなりしんどかったです。

それでも、塗り終わった壁や新しくなった床を見ると、うれしくなりました。

 

そんな気持ちで、また次の休日も頑張れる。そんなふうにして、手間をかければかけるほど、この家への愛着は増していきました。

しかし、家のほうは少しずつ“限界サイン”を出し始めます。

最初は、天井にうっすらと現れた雨染み
「ちょっと気になるな」と思っているうちに、ある雨の日、
どこからか「ぽた、ぽた」と水の落ちる音が聞こえてくるようになりました。

やがて、バケツが登場します。8時だよ全員集合!のコントのようにあちらこちらで音楽を奏でていました。
大雨の日には、「出かける前に、あの部屋のこことここにバケツ置いておいて」が普通の会話になっていきました。

そして追い打ちをかけるように、ネズミが出ました。

ある日、家中に妻の悲鳴のような声が響き渡ります。
「世の終わりかと思うくらいの恐怖の声」は、今でも耳に残っています。

 

こうして、「新築かリノベか」を本気で考えるタイミングがやってきました。

3. 新築かリノベか、どう比較したか(お金・間取り・記憶)

 

お金のこと

まず向き合わざるを得ないのが、お金の話です。

ざっくり試算してみると、

・新築に建て替えた場合の予算

・リノベーションをした場合の予算

この差は、「リノベ=新築の8割程度」 という結果でした。

「もっと大きな差が出るかと思ったら、意外と近いな」というのが正直な感想です。

だからこそ余計に悩みました。「だったら、新築でいちから理想を詰め込んだほうがいいのでは?」

数字だけ見れば、そう考えるのも自然です。
それでも最終的に、私たちは**「金額の差」ではなく、「子どもたちの記憶」を優先することにしました。

間取り・使い勝手のこと

新築であれば、間取りの自由度は格段に上がります。

 

・敷地が狭い分、床下収納をしっかり確保する

・3人の子ども部屋を無駄なくきれいにレイアウトする

・広めの主寝室をとる

 

図面の上では、いくらでも効率的なプランが描けます。

一方、リノベーションでは、既存の構造や配置がある程度決まっています。
「できること」と「できないこと」がはっきりしてくるなかで、「やっぱり新築の方が、合理的で使いやすいのでは…?」

そう感じた瞬間も、正直たくさんありました。

 

子どもの記憶のこと

それでも最後に残ったのは、「ここで過ごした子どもたちの記憶」でした。

 

・2階の田の字の部屋で、家族5人で川の字になって寝た夜

・クリスマスの夜、子どもが寝静まったあと、そっと枕元にプレゼントを置いたこと

・翌朝、プレゼントを見つけた子どもたちが飛び跳ねるように喜んだ、あの光景

 

こうした記憶は、間取りを描き直すだけでは再現できません。「この“場所”が持っている記憶まで、まっさらにしてしまっていいのか?」

新築かリノベか、最後に私たちを悩ませたのは、お金でも間取りでもなく、この問いでした。

4. 「記憶を残すリノベーション」を選んだ理由

 

最終的に、妻と何度も話し合って出した答えは、とてもシンプルでした。「子どもたちの記憶を、できるだけ残したいよね」

リノベの費用は新築の8割程度。
思ったほど大きな差ではなかったけれど、
そこに「記憶を残せる」という価値が加わるなら、私たちにとっては十分に意味がある。

そう感じて、「記憶を残すリノベーション」という選択をしました。

5. 2階LDKと、家族それぞれの“いちばん好きな場所

 

妻の“ありえない”が、一番の居場所に変わった

もともと妻は、こんなことを言っていました。「いくら海が見えるからって、2階にLDKなんてありえない。機能性が悪すぎる。」

毎日の家事動線、買い物、将来の身体のことを考えると、その不安はもっともです。

 

一方で私は、
「2階の窓から夕日を眺めながらビールを飲みたい」という小さな夢を、どうしても手放せませんでした。

 

結果的に、リノベでは2階にLDKをつくることにしました。キッチンは海に向かって開いたレイアウトにし、
以前のような閉鎖的なキッチンではなく、海に沈む夕日を眺めながら夕食をつくれるキッチンになりました。

暮らしが始まってしばらくしたある日、妻がふとこんなことを言いました。

 

「ここが、家の中でいちばん好きな場所になった。」

 

夕方、キッチンに立つと、窓の向こうで空と海が少しずつ色を変えていきます。その景色の中で、いつものように料理をする。
“閉じ込められたキッチン”から、“景色とつながるキッチン”へ。
妻にとって、この変化はとても大きなものだったようです。

 

大きなダイニングテーブルが、家族の作業場に

2階のLDKには、ひとつ大きなダイニングテーブルを置きました。
ここが、自然と家族全員の「作業場」になっていきます。

子どもたちは、ほとんど自分の子ども部屋を使いませんでした。

・勉強をするのも

・工作をするのも

・宿題を広げるのも

全部、この大きなテーブルの上。

誰かが本を読んでいる横で、誰かがノートを広げ、また別の誰かがハサミとノリを使って何かを作っている──そんな光景が、日常でした。

今では、3人のうち2人は社会人になり家を出ていますが、このテーブルで過ごした時間は、家族にとって確かな共通の思い出になっています。

階段横の本棚は、妻のための読書スペース

妻の希望で、階段横には1階から2階の天井まである大きな本棚を設けました。絵本が好きな彼女にとって、ここは小さな図書館のような場所です。

階段の途中に腰掛けて、本を開く。お気に入りの絵本や本が並んでいる。

家事の合間のほんの数分でも、ページをめくれば別の世界に連れていってくれる。
そんな【すき間時間の居場所】があることで、暮らしが少し柔らかくなったように感じます。

ルーフテラスは、私の「書斎」であり憩いの場

リノベでは、ルーフテラスもつくりました。
ここは、私にとっての“くつろぎの場”であり、“憩いの場”です。

・昼間はビールを飲んだり、本を読んだりする場所

・夜は椅子を出して、ただ空気と夜景を感じるための場所

狭いながらも、空と風を近くに感じられるこのテラスは、「家の中だけではこもってしまう視点」を、外へ少し広げてくれます。

6. 古い家を前に迷っている、30〜40代のあなたへ

 

もし今あなたが、

・実家の古民家や築古の家に住んでいて

・「壊して新築にするか、リノベして残すか」で迷っていて

・親のこと、子どものこと、お金のこと…いろんな思いで頭がいっぱいになっている

そんな状態なら、その迷いはとても自然なことだと思います。

 

新築は、たしかに合理的で分かりやすい選択です。性能も間取りも、ゼロからきれいに整えることができます。

一方で、古い家には、そこにしかない時間と記憶が染み込んでいます。それをどう扱うかに、正解はありません。

ただひとつ言えるとしたら──

 

「お金と性能の比較表」だけでは決められないものが、たしかにある

 

ということです。

 

私たちは、数字だけ見れば新築も十分ありえる状況のなかで、子どもたちの記憶を優先してリノベーションを選びました。

それがすべての人にとっての正解だとは思いません。けれど、あのバケツの音も、妻の悲鳴も、2階の田の字の部屋で川の字になって寝た夜も、クリスマスの興奮した朝も、ぜんぶこの家の一部として、今もここに残っています。

そして、新しく生まれ変わった2階のLDKや、大きなダイニングテーブル、ルーフテラス、本棚と一緒に、過去と現在の記憶が、同じ場所で折り重なっている感覚があります。

 

もしあなたが、今まさに迷っているのなら、「この家での思い出って何だろう?」とゆっくり考えるといいと思います。

その答えの中に、新築かリノベーションのどちらをとってもあなたの家族への正しい選択だと思います。

 

ぜひ我が家兼モデルハウスへお気軽にお越しください。(電話でも受付けしています。0569-43-0316)

海の見えるモデルハウス見学予約はこちらから!!

 

ではまた!

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。