お盆の夏、祖母の家と縁側の記憶
2025/08/12
お盆の季節です。昔はこの時期になると、とてもわくわくしました。なぜならこどもの時に遠方のおばあちゃんに会いに行ってお墓参りをして、いとこ達に会ってあそぶことが楽しみだったからです。風の抜ける縁側できんきんに冷えたスイカを食べて種飛ばして遊び、井戸の冷たいおいしい水を飲んだり、川遊びなど子供心に最高の居場所でした。本当に楽しい思い出でした。
今日は昔からの日本建築の魅力ついて書きたいと思います。
昔の日本建築の魅力は、縁側や夏の日差しを遮る庇(ひさし)に象徴されます。縁側は、家族が集まり、風を感じ、季節を味わう場所でした。深い庇は、強い日差しをやわらげ、室内を涼しく保ちます。木造の家屋では、この庇が軒先まで伸び、雨や暑さから家を守ります。今では縁側をつくることも少なくなってしまいましたが夏の快適さを追求した先人の知恵です。祖母の家の縁側で過ごす時間は、夏の思い出をより特別なものにしてくれました。
建築とは、単に物理的な構造物を作る行為だけでなく、そこに住む人々の生活や文化、季節の移ろいを映し出すものです。お盆の時期、提灯や仏壇の飾りつけが家の空間を変えるように、建築は季節や行事と深く結びついています。特に日本の伝統的な家屋は、夏の暑さを和らげるための工夫が随所に見られます。深い軒、風通しを考慮した間取り、簾や葦戸、そして縁側や庇。これらは、現代の建築にも取り入れられると良いと思います。昔の日本建築は、自然と共存しながら快適に暮らすための工夫に溢れていました。
現代の注文住宅でも形を変えた縁側的な要素を取り込むことができれば、また新しく楽しい価値が生まれる気がします。ウッドデッキもその一つだと思いますが、その他にも色々アイデアが出そうです。
お盆が過ぎると、夏も終わりに近づきます。涼しい秋がやってきます。夏の楽しい記憶を空間に刻むかということを考えるのも心豊かに過ごすことだと思います。いつも私がお盆の時期に感じる懐かしさは、建築におけるこの「時間」の大切さを教えてくれます。縁側で食べたスイカ、かき氷の冷たさ、冷たい井戸水の記憶は、建物がそこで過ごした時間や思い出を宿す器であることを思い出させてくれます。
昔の日本建築の知恵と美しさを、後世にもつなげていくことが出来ればと思います。
ではまた!