ほとんどの人が知らない本当に地震に強い家とは?
2024/12/23
今年ももうすぐ終わりです。今年の甲辰の始まりは1月1日に能登半島を地震が襲いました。もうすぐ一年になろうとしていますが早く復興することを願います。
さて今日は耐震性についてのお話しです。
地震に強い家はどんな家だと思いますか?
よく「耐震等級は何等級で建てますか?」とご質問されるお客さんがいます。
目に見える耐震等級は安心できます。けれど耐震性に大切な柱や梁の寿命が短かったり、劣化が早い木を使っていたらどうでしょうか?
耐震等級は建てた時の強さであって、時間と共に地震力が減ってしまうことをまで想定されていません。
ではどういう木材が寿命が短いでしょうか?それは接着材でつなぎ合わせた木(集成材)や、炉に入れて高温で強制的に乾燥させた木(人工乾燥)のことです。
木材の乾燥の方法には人工的に強制乾燥された人工乾燥材と、自然の中で木を伐った後に徐々に乾燥させる天然乾燥材があります。
戦前は天然乾燥材を使うのがほとんどでした。けれど戦後の高度経済成長に伴い効率化が進められて、人工乾燥材が普及しました。
強制的に乾燥させると、木が本来持っている防腐成分が無くなって、白蟻に食べられやすい木になってしまいます。そして木の強度も弱くなります。
柱・梁に集成材を使う業者もありますが、構造材に集成材を使用することはお勧めしません。何故なら寿命が短いからです。
集成材に使われている接着材は、石油でつくられているの知ってますか?そして私のような建築の専門家でも、接着材の耐用年数についてほとんど知りません。
接着剤の寿命は環境にもよりますが、20年~30年くらいです。
構造材の柱や梁に接着剤で継ぎ合わせた木材を使ったら、将来どうなるでしょうか?想像できるでしょうか?接着剤は劣化するのです。
耐震性を考える上で、構造材に使う木を考えることも大切です。見えないところですので意識される方は少ないですがとても重要です。
長いローンを組んで建てる大切な我が家です。天然乾燥の木も検討することをお勧めします。