高気密、高断熱は本当にいいのか?結露は大丈夫か? 次世代エネルギー基準は本当に良いのか?
2017/09/19
「高気密・高断熱はいいの?」
最近よく聞かれる言葉ですが、イメージとして部屋の中がとても暖かい、熱が逃げない感じがします。
国が次世代エネルギー基準として高気密・高断熱を推奨していますので、なんかよさそうと思います。
人それぞれ考え方があるので、自分にあった考え方で選ぶとよいのではないでしょうか?
住宅業界では「高気密だ! 高断熱だ! エネルギー消費を減らすぞ!」というところもあり
その一方で「結露は大丈夫か?」「高気密は住宅の寿命が縮む!」「呼吸できないビニールに包まれた家なんか住めるか!」
なんてやってます。
高気密の住宅は冷暖房、除湿器、加湿器を使うことを前提とした上で熱が逃げないようにする考えです。
けれど高気密がいいという方は窓も極力小さくすることをお勧めします。
なぜなら窓から逃げる熱と壁から逃げる熱ってどれくらい違うか知ってますか?
一般のペアガラスだったら壁にした場合と比較して20倍ほど熱が逃げてしまうのです!
ペアガラスとは窓のサッシのガラスが2重になって真ん中に空気層があるものです。
一つの意見として聞いてもらって参考にして頂ければと思います。
私はどちらかと言うと中気密、中断熱くらいでいいのではと思っています。
兼好法師も「夏をもって旨とすべし」と言ってます。また天井の低い家がよいと言ってます。
この考え方って日本人的だなあ~って思います。
例えば 夏を涼しく過ごすのには、日差しをさえぎる工夫と窓のつけ方次第で風が通るプランをすれば、エアコンを極端に使う必要がありません。
例えば 冬を暖かく過ごすのであれば、天井を低くしてなるべく太陽が室内に入るレイアウトにすればよいのです。
極力自然エネルギーを取り入れた家を提案していきたいと考えています。
また私が懸念しているのは、高気密にすると建物の寿命が短くなってしまうことです。
なぜ建物の寿命が短くなるか?
建物は人間と一緒で、建物全体が呼吸が出来ないと短い命で終わります。
なぜなら呼吸できないということは見えない柱、梁などの構造的に大変重要な部分に湿気がたまって結露します。白蟻や腐朽菌にやられてしまいます。
では高気密とはどういうことでしょうか?
ここまで真剣に読んで頂いた方はわかると思いますが、高気密とは家が呼吸できない状態なのです。
建物が20年~30年でぼろぼろになってしまうことです。
乾燥している外国のどこかの地域でしたらお勧めですが、日本のように湿気が多い国に本当にいいのかは疑問です。
けれど人それぞれ考え方がありますので納得した家づくりをして頂きたいと思います